
うちで保護して、3年4ヶ月でした。
愛護センターに収容された時点で、既に目は白内障になっていました。
少しは見えていましたが、犬は視力が悪くても生活に支障なく暮らせます。その事は一般の方はご存知無いので、センターで新しい飼い主が見つかる事は厳しいだろうと言う事で引き取って来ました。
当時8〜9歳と推定しましたが、10歳を越えていたかもしれないし、体の状況は個体差もあるしそれまでの飼育環境にもよるので、本当の年齢は元の飼い主以外誰にも分かりません。
眼は徐々に悪くなっていき病院へ連れて行った所、片目が緑内障との診断。ほとんど見えなくなってしまっていると言われました。
それから定期的に、眼圧の検査をし、点眼をしながら維持をしていました。
鉄平が凄いのは血液検査では何の問題も無かった事。
今介護している黒柴のクリと同じなんです。
そう言う子っています。内臓に問題が無い子。だから長生きします。
また、鉄平は会陰ヘルニアになってしまっていたのですが、先生と相談し、高齢ですし様子を見る形にしていました。
※あ!!会陰ヘルニアってのはいわゆる脱腸です。
なんらかの問題があり、腹膜に穴が開いてしまい、そこから内臓が外に出て来てしまう状態です。
どんどん出て来てしまうと、酷いと腸だけでは無く、膀胱まで出て来てしまい、見た目は人の握り拳位の大きさのタマタマがぶら下がってる様な状態にもなります。
押し込めば戻るのですが、穴が開いていますから、また出て来ますし。排便や吠えたりと腹圧がかかれば、ますます出て来てしまいます。
その内臓が出て来てしまっている状態で、何らかの影響で、キュッと閉まってしまった時に、内臓の血液が止まってしまうので、死に至ります。
そして、どんどん出て来てしまうと、腹膜の修復も出来なくなってしまいます。
修復手術も、腹膜を引っ張って来て縫い合わせるのですが、過去に腹膜を引っ張れない位、癒着しちゃってて剥がせない子などの手術を先生に頼んだりして来ました。今はメッシュだったり、色々と技術は進歩しています。
私は、沢山のケースを見て来ましたが、基礎疾患が無いならば、会陰ヘルニアと臍ヘルニアは、様子を見ないですぐ手術した方が予後は良好です。
鉄平の場合、だんだんと排便に影響が出て来てしまいました。踏ん張ってもうんちが出ないようになってしまい。押したりして排便を助けるまでに進行してしまいました。
先生に手術をして欲しいとお願いをして、術前の精密検査をしました。そして、手術を予定していましたが、夏に痙攣を起こして倒れて歩けなくなってしまいました。
手術は延期になりました。
問題無しだったのが、猛暑のせいか、高齢でもありましたので、痙攣して数週間立てない生活になり、もう無理かなぁと思いました。
(脳にも何かできていたかと思います)
が、鉄平は奇跡の復活を遂げました。
紙おむつも取れ、自力で歩けるようになったのです。
元気に吠えてご飯も食べる様になり、よし!今やろう!で先生に連絡して、大手術をお願いしました。
高齢の子です。
また血液検査をしてダメだったら諦める、排便困難になっているので、安楽死も実は覚悟しました。
血液検査の結果問題ないから、手術するねと先生から連絡が来ました。
よろしくお願いします🙇
高齢なので、あちこにちイボや小さいゆるゆるの腫瘍、多分脂肪腫もありましたが、腰に一つどんどん大きくなる腫瘍もありまして、
「取れたら取るね、麻酔の状態で無理だったら、次にするね。」
はい!先生の判断にお任せします!
とにかく、人で言えば70〜80歳以上のおじいちゃんですから。
何時間にも及ぶ大手術だったと思います。
夕方に先生から連絡がきて、「無事に終わって鉄平ちゃんも元気だよ!吠えてるよ😆」
ありがとうございます!
「腫瘍は病理検査に出す?」
はい、出して下さい。
「では、鉄平ちゃんもう少しお預かりしますね。」
翌々日の朝に先生から電話が来ました。
「原さん、鉄平ちゃん亡くなりました。すみません。」
謝らないで!あの年齢では何があってもおかしく無いから。
ありがとうございました。
先生はとても丁寧に手術をしてくれる先生で、鎮静や痛み止めもしっかり気を使ってやってくれてる先生なんです。
なので、みんな犬達が病院怖いにならないのを見てますからね。
助手さんも優しいし。
痛い事怖い事されれば、犬は行きたく無いと、入り口から入りません。
スタッフさんもショックだった様です。
元気だったですからね。
でも、鉄平もそうですが、犬も猫も具合悪いのを隠す、人に見せない動物なんです。
人もそう言う人居ますよね。
なので、とにかく元気でも高齢ですので、定期的な検査は欠かした事はありませんでした。
鉄平はね。
もういいよ、って思ったんだと思うのね。
先生も術後の覚醒も正常だったし、その後も吠えてご飯食べて元気だったけれど、脳の問題もあったし、要因は色々考えられるけれど、などと説明してくれたけれど。
70代80代のおじいちゃんが手術となれば、何が起きてもおかしく無いのと同じだと思うのね。
鉄平は、会陰ヘルニアになっちゃって。
(痛みは無いそうです。でも違和感気持ち悪い感じはあるはずだよね。
うんちが出せなかったんだからね。)
出ちゃった腸を綺麗に手術してもらって、腰の大きな腫瘍も取ってもらって。
ピカピカ✨の体でお空に行くと決めたんだね。
鉄平らしいよ!
シニアでボロボロの酷い状態で放棄されて、放棄した飼い主はまだ鉄平が生きてたなんて思ってないだろうし、鉄平の事なんて思い起こす事はないかもしれない。
鉄平大丈夫だよ。
私もスタッフさんも鉄平の事思ってるからね。
ジジーのデカプードルの癖に元気な鉄平、足もしっかりしてて。
他犬にもみんなに優しい鉄平。
意思がはっきりしてて、なんか気に入らないと声を出して、アピール。
鉄平わかんないよー😆
目が見えなくても、しっかりしてて、ウォンウォンウォン。
何だよー鉄平〜、分かったよー。
納得すればきちんと大人しくする。
デカプードルの賢い鉄平君。
デカプーってかっこいいよね。
君は良い子だったよ。